今年のスギ花粉飛散

2023.01.22

 今年も、スギ花粉症の季節が迫っています。もう、すでに症状が出ている方もいらっしゃるかと思います。今年のスギ花粉飛散数はどの程度になるのでしょう? 

 九州から四国を除く、日本全体である程度多くなるのではないかと予想されています。特に、関東では非常に多いことが予想されています。長野県の飛散予想については、根拠となるデータに乏しく、なかなか難しいのですが、おそらく、例年の平均以上にはなるのではないかと思います。その根拠は、私の妻です。彼女自身が敏感な花粉症なのです。彼女は自分の鼻センサーを用いて、「今年はすでに鼻症状が強くでているから、花粉飛散多いよ」と、申しております。実際、花粉飛散は、すでにはじまっています(本格的な飛散は2月後半から3月初め頃から始まると思います)。私は彼女の花粉症を治す立場ですが、彼女は医師の家族のため、当院に保険証を使って受診することができません(もし、受診する場合は自由診療になります)。したがって、他の耳鼻科の先生に紹介するのが良いのですが、なかなか。。。

 日本に植えられているスギは200種以上もあるそうです。日本海側のスギは、花粉量が少ないそうで、1つの雄花あたりの花粉量は関東のスギの半分くらいだそうです。

 スギ花粉飛散に続いて、ヒノキ花粉も飛散します。ヒノキはスギ花粉飛散開始から、およそ1か月程度で飛散が開始します。風向きによって木曽からも飛んでくるんでしょうね。スギ花粉とヒノキ花粉のアレルギーの原因物質は非常に似ているため、スギ花粉症患者さんの多くはヒノキ花粉にも反応します。このヒノキ花粉飛散量は年々増加していますので、そちらにも注意が必要です。

 スギ・ヒノキ花粉症の皆様は、症状がピークになる前にあらかじめ治療をしておくのがおすすめです(「初期療法」といいます)。また、重症な方は、価格はやや高いですが、「抗IgE抗体」という重症喘息や重症蕁麻疹に保険適用を持つお薬も非常に効果的です。通常の治療では十分に症状が抑制できない方、受験生、長距離を運転される方、花粉症によって仕事の効率がおちる方、などなど、是非、ご相談ください。