比較的最近に知られるようになっためまい疾患1

2021.08.31

みなさんがよく知っている、あるいは聞いたことがあるめまい疾患として、メニエール病や良性発作性頭位めまい症などがあるかと思いますが、比較的最近知られるようになっためまい疾患もいくつかあります。数回にわけてご紹介したいと思います。


今回は「持続性知覚性姿勢誘発めまい(Persistent Postural-Perceptual Dizziness; PPPD)」を取り上げました。
長い名前なので、非常に覚えにくいですよね。どんなめまいかというと、ぐるぐると回転するようなめまいではなく、「ふわふわと安定しない感じ」のめまいです。多くの場合、この病気が発症する前に、他のめまい疾患や心因的な疾患などが存在し、その疾患自体が治ってもめまいが持続します。病気の仕組みはよくわかっていません。症状は3か月以上ほとんど毎日(少なくとも1か月のうち15日以上)続きますが、症状に波があり、1日の中の数時間だけ出現することもあります。立っているとき、動いたとき、動いているもの(車、大画面の画像、パソコンの画面など)を見たとき、などに症状が増悪します。この疾患を発症させる、あるいは原因となる病気としては、からだのバランスを制御している前庭という部分の異常に伴う病気や、浮動感を伴うパニック発作や不安、ストレス、脳しんとうなどがあります。治療としては、うつ病に使うお薬や、めまいのリハビリテーションなどがあります。
ご心配な方は、ご相談ください。