​最近知られるようになっためまいー前庭性発作症

2022.05.01

今回は久しぶりに「最近知られるようになっためまい」シリーズのコラムを書いてみます。

今回は前庭性発作症です。

 前庭性発作症は、通常1秒~1分以内の短い時間のめまい発作が繰り返し起こる病気です。この、短い時間というのが特徴的ですね。短い時間のめまいには良性発作性頭位めまい症もありますので、しっかり見分ける必要があります。めまい発作の頻度は様々で、1日に数十回繰り返すこともあります。めまいは、くるくる回転するようなめまいや、ふらふらするめまいのこともあります。めまい発作に伴って、耳鳴や耳の過敏症状、顔面けいれんなどを伴います。頭痛を伴う場合もあるようです。経過中に聴力が徐々に低下する症例もあります。頭を左右に回転させたとき、傾けたとき、運転中、深呼吸などの誘因が存在することもあります。この疾患の原因は、聞こえやめまいに関係する神経である「聴神経」が「血管に圧迫される」ことだと考えられています。通常のめまいのお薬は効果が少なく、てんかんに使うお薬が有効のようです!

コラムでは、「最近知られるようになっためまい」シリーズとして、6つの疾患を取り上げてきました。さらに、メニエール病の中耳加圧療法についても解説しています。皆さまの参考になれば幸いです。