コロナ禍における花粉症治療

2022.02.02

 2月に入って、スギ花粉症の方がちらほら受診されるようになりました。新型コロナ感染が蔓延している現在、花粉症の症状をしっかりコントロールすることは非常に重要と考えます。

 花粉症と新型コロナウイルス感染の症状の見分け方ですが、鼻のかゆみ、眼のかゆみがあれば花粉症の可能性が高く、味覚障害、呼吸困難感があれば新型コロナウイルス感染の可能性が高くなります。筋肉痛や全身倦怠感などがあっても、新型コロナウイルス感染症の可能性が強いと言えるでしょう。咽頭痛は、どちらにも見られますが、花粉症で咽頭痛がある方は毎年同じような痛みがあるので、自分で区別できる人が多いかと思います。

 さて、花粉症の薬として一般的に使用される、抗ヒスタミン薬の一部(全部ではありません)、抗ロイコトリエン薬、抗プロスタグランジンD2/トロンボキサンA2薬、鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)は、新型コロナウイルス感染に対して防御的に働く可能性があることが論文で報告されています。実臨床で、はっきり証明されているわけではありませんが、しっかりと花粉症治療をして症状を抑制することは、感染を広げないという側面からも推奨されるでしょう。もちろん、マスクの着用は、花粉症の症状抑制にも(鼻の症状ばかりでなく、眼の症状も抑えると言われています)、また、感染対策としても有効(過信は禁物ですが。。。)なことは明らかです。

 なお、蛇足ですが、当院院長(私)は2020年鼻アレルギーガイドライン(最新版のガイドライン)作成委員の1人です。アレルギー診療にはかなり詳しいつもりですので、何なりとご相談いただければと思います。

当院では、発熱のある方、新型コロナウイルス感染が心配な方、検査を希望される方は

お車か、発熱外来待合室(個室が2つあります)でお待ちいただいております。さらに、換気扇を医院全体で8器、空気清浄機を2台(30畳程度用)完備し、換気にも十分注意して感染対策に努めております。是非受診してみてください。