2026.06.22
学会最終日からは、音声障害の話題を取り上げてみます。
学会第1日目の夜の反省から、学会2日目の会員懇親会でもお酒を控え、大学の先生方からの2次会のお誘いもお断りし、学会3日目は、2日酔いなしに、朝8時20分から講演を聞くことができました(すごい!)。
音声障害、小児と成人の睡眠障害、慢性副鼻腔炎と3つの講演を聴講したのですが、コラムでは「教育講演 音声障害」を取り上げようと思います。演者は、山口大学の津田潤子先生と東北大学で声のリハビリを担当している言語聴覚士の佐藤剛史先生です。
音声障害は、結構マニアックな領域です。喉頭がんや、声帯ポリープなどは日常診療でもそれなりの頻度で出会いますが、痙攣性発声障害や機能性発声障害といった疾患も存在し(たぶん、聞いたことないと思いますが。。。)、なかなか手ごわいのです。もちろん、診断はしますが、さすがに音声リハビリテーションには言語聴覚士の助けが必要となるため、なかなか開業医では手がだせません。というわけで、エッセンスだけでも吸収しようと、拝聴しました。
音声障害のQOL(生活の質)に及ぼす影響は、気管支喘息、心不全、うつ病などに匹敵するそうです。音声障害の正確な診断には、ストロボスコピーという特殊な内視鏡があった方が良いのですが、ストロボスコピーがあるのは、一部の大学病院やボイスセンターなど、音声を中心に診療している施設だけでしょう。。私のような、場末の開業医は、必要な場合には、発声指導するくらいしかできません。いわゆる「声の衛生指導」です。津田先生も佐藤先生も、「声の衛生指導」は強調されていました。お二人の話をまとめると、具体的には、①大声・高すぎる声はさける、②発声時に力まない、ささやかない、③騒音環境下での声の使用はさける、④常温の水を1.5-2L飲む、⑤加湿する、⑥禁酒・禁煙、⑦胃酸逆流は声に悪いのでカフェイン、柑橘類、炭酸、油っぽい物、甘い物はさけ、上半身を挙上して寝る、⑧抗ヒスタミン薬の服用はさける、⑨咳払いは外傷と同じだからなるべく避ける、出そうになったら、水を1口のむか、唾液をぐっと飲み込む、⑩1回のおしゃべりは30分以内にして、声を休める、⑪可能であればマイクを使用する、といった指導をするとのことでした。皆さんも、参考にしてください。