日耳鼻1日目ー高齢者の気管支炎と肺炎

2026.06.13

 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(日耳鼻)1日目はスイーツセミナー「耳鼻咽喉科医が診る高齢者の気管支炎と肺炎―高齢者のフレイルへの対応―」という演題のみ聴講しました。演者は長崎大学の熊井教授。

 “スイーツセミナー”? 気になりますよね。なんのことはない、スポンサーが協賛しているセミナーで、“午後の紅茶” 1本と、お菓子が少々ついてきて、血糖値をあげながら勉強しましょう!という講演(セミナー)です。

 皆様、ご存知のように、日本は超高齢社会。2025年には65歳以上の方が、30%をしめているのです。そして、何と年間55,000人も誤嚥性肺炎で亡くなっているそうです。85歳以上では、入院の約6%が誤嚥性肺炎という統計もあるようです。我々、医療者は、当然誤嚥性肺炎になった人を、どのように治療するか?というところに視点が行きがちですが、「耳鼻咽喉科医は、嚥下の機能をしっかり評価し、嚥下障害➡誤嚥性肺炎になるのを防ぎましょう」、というのが、このセミナーの主旨です。耳鼻咽喉科では、ファイバースコープを鼻から挿入し、喉頭をみながら、水やゼリーを嚥下してもらうことで嚥下機能が評価できます。

はたして、どのような人に検査をすればよいのでしょうか?具体的には、〇飲み込みにくい、〇食べるのがゆっくりになった、〇食べるときにむせる・せき込む、〇声がかわる、〇痰がからみやすくなった、こんな症状があったら、一度、嚥下機能を評価したしましょう。

 また、口の機能が衰えるオーラルフレイルという概念もあり、〇歯が20本以内、〇固いものが食べにくい、〇お茶や汁ものでむせる、〇口の渇きがきになる、〇滑舌が悪くなる、などの症状があれば要注意だそうです。

 いずれにしても、耳鼻咽喉科医には、早めに嚥下障害、そして歯科と協力して、オーラルフレイルを見つけ、適切にリハビリを指導することで、誤嚥性肺炎を予防していく役割があります。

 蛇足ですが、摂食嚥下障害のスクリーニングを目的とした、EAT-10という質問票があります。質問項目は以下の10個で、それぞれ0-4点で評価(問題なしは0点、ひどく問題は4点)し、合計40点中、わずか3点以上で嚥下障害の疑いとなるとのことですので、最近お年を感じるようになってきた皆様は挑戦してみてください。

 EAT-10

1.飲み込みの問題が原因で、体重が減少した

2.飲み込みに問題が、外食の妨げになっている

3.液体を飲み込むときに余分な努力が必要だ

4.固形物を飲み込むときに、余分な努力が必要だ

5.錠剤(薬)を飲み込むときに、余分な努力が必要だ

6.飲み込むことが苦痛(痛みなど)だ

7.食べる喜びが、飲み込みによって影響をうけている

8.飲み込む時に、食べものがのどに引っかかる

9.食べるときに咳(せき)やむせが出る

10. 飲み込むおことはストレスが多い