2026.04.16
みなさんお待ちかね。学会3日目の土曜日の午前中、ついに私が登壇しました(誰も待ってねえよ!) (誰だ、今の声?)。
教育セミナー4「小児アレルギー性鼻炎を極める」という演題名です。与えられた時間は1時間。
教育セミナーですから、あまり変なことは話せません。しかも、聴講者はみなさん耳鼻咽喉科医です。
耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会・鼻科学会が中心となって「小児アレルギー性鼻炎診療の手引き」を発刊しており、私もその作成にかかわった1人ということになっているので、この役が回ってきたのだと思います。正直、汗はかいていませんが。。。
セミナーでは以下のテーマでお話しました。かいつまんで、書きますね。
1.小児アレルギー性鼻炎の発症に関わる因子
・兄弟がいると、小児アレルギー性鼻炎の発症が抑制される可能性がある。
・生後早期およびその持続的なペットへの接触は、アレルギー性鼻炎の発症を抑制する可能性があるが、イヌとネコでは異なるかも。。。?
・両親とも喫煙していると、子供はアレルギーになりやすい
・生後2歳までの抗生物質の使用は、アレルギー性鼻炎発症のリスクとなる
2.小児アレルギー性鼻炎の診断、局所アレルギー性鼻炎も含めて
・小児アレルギー性鼻炎の診断は難しい。問診、症状、顔貌などから総合的に判断する。アレルギー性鼻炎でも高率に咳が合併するので、咳が出ているからと言って、風邪と診断するのは危険である。
・血液検査等で、特異的IgE抗体が陰性であっても、アレルギー性鼻炎ではないと否定することはできない。最近では、血液検査で特異的IgEが検出されなくても、鼻の局所では、アレルギー反応が起こっている、「局所アレルギー性鼻炎」という概念も報告されている。
3.治療薬の選択・疑問
・ケミカルメディエーター遊離抑制薬、鼻噴霧用ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬治療薬それぞれの特徴と注意点について
4.舌下免疫療法について
・舌下免疫療法には、アレルギーの症状を抑制することはもちろん、喘息症状の軽減、喘息発症の予防、アトピー性皮膚炎の症状緩和、風邪がひきにくくなる、などの副次的効果もあり、積極的に導入すべきだ。今年の花粉症は、花粉飛散が多く重症な人が多かったが、舌下免疫療法を受けていたお子さんの多くは症状がほぼない、もしくは軽症であった。
5.花粉―食物アレルギー症候群について
・花粉症と関連して、果物や野菜を食べて、口がかゆくなったり、唇が腫れたりする花粉―食物アレルギー症候群の患者さんが増加傾向にある。その実態と、治療について解説した。最近では、リンゴアレルギーの人に、少しずつリンゴを食べて症状緩和を目指す治療も研究として行われているが、今のところは、実際の診療への応用は時期早尚であり、今後の検討が待たれる。