帯状疱疹ワクチン接種のおすすめ

2021.09.30

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)のウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化により引き起こされる疾患です。身体の片側かたがわ一方に、水疱を伴った皮疹が出現し、皮疹が治った後には、長い間しつこい痛みや感覚異常が残ることがあります。耳鼻咽喉科領域では、耳の周りに出現し、顔面神経麻痺難聴を引き起こすこともあります。あまり、かかりたくない疾患の1つでしょう。この帯状疱疹にかかる人が最近増えてきているのをご存知でしょうか?特に高齢者や免疫機能が低下した人に増えていますが、20代~40歳代でも発症する人がいます。この原因と考えられているのが、小児の水ぼうそう(水痘)のワクチン予防接種の普及です。この予防接種のおかげで、子どもの水ぼうそうは非常にまれになっています。一方で、このワクチンの効果が徐々に薄れてくると、帯状疱疹を発症する可能性が高くなるのです。すなわち、皮肉にもワクチンによる水ぼうそうの減少が、帯状疱疹発症の増加につながっているのです。

 どうしたら帯状疱疹にならなくて済むのでしょうか? 答えは、やはりワクチン接種です。2016年から水ぼうそうに使用する水痘ワクチンの接種が使用できるようになりました。ただし、その効果は5割~6割程度と考えられています。そして、2020年から、新しいワクチンが使えるようになりました。新しいワクチンの有効性は90%以上と非常に高くなっています。それぞれの特徴を表にしました。一長一短がありますが、金額を気にしなければ新しいワクチンがおすすめです。新型コロナワクチン同様に筋肉注射で、副作用も新型コロナワクチンと似ています。50歳になったら、是非ワクチン接種をしてください。苦しまなくて済む確率が明らかに上昇します。70歳代、80歳代の方でも遅くはありません。今すぐの接種をおすすめします。

ワクチン接種ご希望の方は、あらかじめ接種の予約が必要です。是非ご来院の上ご相談ください。

ワクチンの特徴

ワクチンの名前

種類

有効性

投与回数

値段

自由診療

2016年から適用のワクチン

ZOSTAVAX

生ワクチン

5-6割

1回

一本10000円前後

2020年から適用のワクチン

Shinglix

サブユニットワクチン

9割以上

2か月間隔で2回

高額(1本22000円前後)