麻疹について

2024.04.09

 少し前になりますが、麻疹の流行の恐れが話題になっていました。

 我々の幼少期にはときどき流行していましたし、実際、私もかかった記憶があります。しかし、最近の日本ではほとんど流行しておらず、成人になってから感染すると、非常に重症化しやすいと言われています。

 麻疹ウイルスは空気感染でも広がり、その感染力はコロナウイルスの比ではありません。マスクを着用していても感染を予防できないと言われています。そのため、同じコンサート会場に一人でも麻疹の感染者がいると、抗体を持っていない人にはほぼ全員に感染します。感染対策としては、やはりワクチン接種でしょう。非常に有効です。1972年10月1日~2000年4月1日生まれの方は1回の接種が、2000年4月2日に生まれた方は2回の接種が済んでいますが、それ以前に生まれた方は定期接種を受けていません。麻疹ワクチンの接種歴のない方、さらに1回接種でも十分な抗体を持っていない方は、まずは血液検査で体内の抗体量を測定し、十分な抗体量がない場合にはワクチンの接種をしておいた方が良いでしょう。当院のスタッフも2人に抗体量が不足しており、ワクチン接種を施行しました。しかし、現在ワクチン供給が不十分な状況です。当院にも4本しか在庫がありません。ワクチン接種をご希望の方は、まず、抗体量の検査を施行してください。当院でも測定できますので、遠慮なくお申し出ください。その上で、不足している場合には是非ワクチンの接種をしましょう!