印税

2024.02.22

今日のコラムは、医学的な内容を含みません。あしからず

 “印税”と聞くと、すごい額を想像する方もいるだろう。

実は、こんな私も印税をもらっている。“今年も確定申告をしなければ”、と思い、昨年の明細を調べていたら、ある医療雑誌社の“著作権使用料”すなわち印税の明細があった。その雑誌社の医学雑誌・教科書・Web本に寄稿した私の記事は合計約30本である。私一人の記事で構成されているわけではなく、多くの先生方が分担して執筆している。すなわち、一人一人に支払われる対価は微々たるものになる。

 その雑誌社から私がもらっている印税の額、皆さん、いくらを想像しますか?

答え:30冊あわせて約1800円也。

  予想通りですか?

一つの記事を書き上げるのには資料集めからはじまり、かなりの労力と時間が必要なんですが。。。と愚痴を言いたい気持ちをぐっとこらえる(こうしてコラムを書いて、憂さ晴らしをしているのかも)。では、なぜそんな仕事を引き受けているのだろう? もちろん、若い先生方のためになれば、とも表向きは考えるのだが、大きな目的は知識の整理である。記事を作成するにあたり、自分でもかなり勉強しないといけない。忘れていることもある。いくつもの論文(その多くは英文)をひっくり返し、読み返す。すると、知識が整理される。さらに、著者に指名していただけるのは、それなりにありがたいことでもあると考えるようにしている(無名な人には、まず依頼がない)。

 クリニックを開業すると、そんな機会もだいぶ減ってくる。しかも、毎日それなりに忙しい。他の開業の先生方を見ていると、みなさんしっかり勉強されている。しっかりついていかねばなるまい、と気を引き締める今日このごろです。